アルバイトにボーナスの判決で変わる未来-フリーターの自由度が正社員を凌駕する時代

大阪医科大(大阪府高槻市)の元アルバイト職員の50代女性が、正社員らと同じ仕事なのに賞与がなく、待遇格差は違法として大学側に差額の支給を求めた訴訟の控訴審判決が15日、大阪高裁であった。江口とし子裁判長は女性敗訴の一審大阪地裁判決を変更し、労働契約法20条に違反するとして差額分など約109万円の支給を命じた。(日本経済新聞)

ええ~?アルバイトにボーナス支給の判決!?
今までアルバイトがボーナスをもらえるなんていうイメージはまったくありませんでした。しかしこの判決でアルバイトにもボーナスを払うべきという風潮が高まってくる可能性があります。
判決理由で江口裁判長は大学の賞与額が年齢や成績ではなく基本給に連動し、就労自体への対価の趣旨を含む点を踏まえ「(月給制で正社員より労働時間が短い)有期契約社員へは正社員の約8割の賞与があるが、アルバイト職員に全くないのは不合理だ」と指摘。本来なら約6割分が支給されるべきで、これを下回るのは不合理とした。夏の有休や病欠中の賃金、休職給の格差も一部違法とした。(同上)
この判決が我々フリーター(わがままワーカー)にどう影響してくるのか考えてみましょう。
非正規化が進行する日本
現在一部で正社員登用の流れがあるものの、全体としてみれば正社員は減少傾向で非正規化する傾向にあります。そんななかで、正社員とアルバイトの差別というのは今までもかなりはっきりとしたものがありました。正社員はどことなくアルバイトを見下していましたし、ボーナスの支給など待遇でもかなりの差があったのは間違いありません。
今後終身雇用が崩壊していく中でさらに正社員は減少し、アルバイトなどの正規雇用を増やす傾向になるのは間違いないでしょう。しかしそうなると、正社員を頂点としたピラミッドで、正社員>派遣社員>アルバイトなどのように差別が設けられ、アルバイトは低賃金で虐げられざるを得ないのでしょうか。それはそれで恐ろしいことでもあります。
そんななかアルバイトにもボーナスのを支給を命じる判決が出たのは重要な意味があります。
アルバイトでもボーナスがもらえるなら正社員になる必要なし?
大阪高裁の判決ではアルバイトでも最低正社員の6割程度のボーナスは支給されなければならないということでした。それでもアルバイトと正社員には大きな格差があるとは言えます。しかしこの差は業務や仕事量の差も加味されているので仕方ないものとも言えます。正社員はアルバイトより大幅に長い時間を奴隷のように労働しているからです。

実際正社員だと労働時間長すぎて副業なんて解禁されてもそんなにできないんじゃないかなあ。
ここがポイントですよね。アルバイトはそもそも労働時間が短いわけですから副業もやり放題なわけです。
アルバイトに正社員の6割のボーナスが支給されるとなると、次のような2択になります。
- めちゃくちゃ忙しいけど待遇はまあまあしっかりしている正社員
- めちゃくちゃ自由で働く時間は短いけど給料は正社員の6割くらいしかなく待遇も悪いアルバイト
ボーナスがもらえるだけでこれがかなり現実的になるわけです。

ぶっちゃけ元正社員だった立場からすると「時給はアルバイトのほうがいいんじゃないの?」っていうくらいなんだよねw
すると世の中はかなり変わってきます。
自由(になる時間)VS待遇 どっちが勝つ?
安定にしがみついて正社員にこだわるとアルバイトに抜かれる時代
今の段階でもちょっとバカっぽいyoutuberのお兄ちゃんたちに完全に収入で抜かれてますよね。なんか顔も覚えられないような薄い人も多いですが、収入では完全に負けているでしょうね。もうやったもん勝ちだなあ、行動したもの勝ちだなあと納得しています。
つまり年収300万円、400万円で正社員にしがみつく人たちと年収180万円や240万円で我慢しつつ、副業で稼ぐ人にこれからは分かれてくるわけです。はっきり言って正社員の伸びしろは大きそうには見えません。これからどんどん企業が成長して正社員の給料はどんどん上がって言って800万円、1200万円とみんなもらえるようになるとは思えませんよね。可能性はではありませんが。
しかし副業で年収500万円、1000万円と稼いでいくことは不可能ではないように見えます。このことからアルバイトでもボーナスがもらえるようになればより一層アルバイトの方が有利になっていく気がしてならないわけです。
時間を拘束されないアルバイトの働き方は新たな可能性を開くような気がしています。
もうフリーターでいいんじゃない?
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